中国・アジアの工場進出情報

2015.4.15 Vol.27 No.7
産業アナライズ<自動車>
海外市場をねらい始めた中国勢
5年後は日本車のライバル!?

 上海汽車、北京汽車、広州汽車など中国の国営自動車メーカーが海外市場をねらっている。すでにロシアや中東向けの完成車輸出を行なっているが、最終的にはEU(欧州連合)と北米への輸出がテーマだ。かつて北米進出をねらって準備を進めていた独立系(非国営)の吉利汽車は、08年の対米輸出開始という06年当時の目標はあっさりと撤回し、同じく米・クライスラーとの提携で北米進出をねらっていた奇瑞汽車もリーマンショック以降はまったく進展はなかった。しかし、ここへ来て独立系ではなく国営自動車メーカーの内部で輸出待望論が大きな声になってきた。設計製造にかかわる品質問題さえクリアできれば「日本車のように欧米に出たい」と開発部門は語る。その前段階として、東南アジアへの工場進出をねらっている。中国の自動車メーカーが「外資を稼ぐ」時代は、果たしてすぐ近くまで来ているのだろうか。そして、将来は日本車のライバルになるのだろうか。
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