中国・アジアの工場進出情報

2014.9.15 Vol.26 No.16
産業アナライズ<建築>
ベトナム駐車場建設、政策未整備で投資遅延
交通渋滞・環境配慮で対策急務/
日系企業は中国・タイで展開

 ベトナムにおける駐車場開発事業が想定以上に遅れている。ホーチミン市では2003年に地下駐車場の整備方針を表明し、2005年に市内8カ所での建設計画を打ち出したが、稼働に至った案件はない。その最大の理由は駐車料金を決定するのが同市人民評議会となっている点だ。駐車場建設は投資額が大きいため業者側は完成後の駐車料金で投資回収を考えていくが、現状では計画時点または完成後に料金設定申請しても、評議会からの指導・料金設定を受けることが難しいという。また駐車場建設に対する優遇政策がないため、現地企業だけでなく外資企業による投資意欲も低いこともネックといえる。タイやインドネシアよりは規模が小さいとはいえ同国でも自動車販売台数が年々拡大しており、走行車増加に加え交通インフラの未整備により交通渋滞が頻発。また排気ガスによる大気汚染も懸念されていることから、都市整備・環境保護政策の一環として早期に取り組む必要がある。
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