中国・アジアの工場進出情報

2014.7.15 Vol.26 No.13
ビジネスレポート
タイの日系企業が水で稼働するマグネシウム電池を使った
LED懐中電灯を独自開発

日本市場狙う

 タイのMASPRO AMTECH(マスプロ アムテック)は、マスプロ電工(愛知県日進市)が49%、ベンチャー企業であるAMTECH(三重県伊賀市)が51%出資する合弁会社(資本金5,548万バーツ)として1996年にタイで設立された。マスプロ電工はテレビ用アンテナで有名だが、近年は衛星放送受信機器、ホームセキュリティー分野などにも進出している。一方のAMTECHは、現在はタイのMASPRO AMTECHの吉川充(よしかわ・みつる)MDらが日本で設立したEMS(電子機器の受託生産サービス)企業で、AMTECH100%出資で中国の青島、蘇州にも進出しEMSを行っている。テレビが売れない時代に変化している中、MASPRO AMTECHでは技術者でもある吉川MDを中心に生産の多角化を「デザイン・イン・タイランドのものとして実現したい」と考えてきた。「タイで下請けをするのではなく、タイから世界市場を狙えるものを開発していきたい」と吉川MDは考えている。 そして太陽光の下での自然色に近い演色性が高いことが最大の特徴である『FreshBrite LED蛍光灯』をタイ工場で自社開発、2012年から製造販売を開始したところ、日本や欧州などへも出荷している他、地元のタイでは最大のコンビニチェーンからの受注が決まり納入が始まり同LED蛍光灯をつかった店舗も続々バンコクに開店した。そのLED蛍光灯開発に続く新製品が世界で実用化された例の無いマグネシウム電池を使用した(日本で国際特許を出願済)小型懐中電灯。「まず日本で災害など緊急時用などに販売したい。日本の代理店を求めている」と吉川MD。
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