中国・アジアの工場進出情報

2014.5.1 Vol.26 No.8
安積敏政のアジア経営戦略講座
=第33回= アジアの百貨店市場参入の課題と展望

長期低落傾向の百貨店の売上高
 全国の百貨店売上高の減少が止まらない。図1は、1965年から2013年までの48年間の売上高推移を示している。1960年代、70年代、80年代と高度成長の中で消費を牽引した百貨店の売上高のピークは1991年の9兆7,130億円である。バブル経済崩壊の1991年以降、国内消費は低迷し売上高は右肩下がりの傾向を示し、2009年は前年比7,972億円の大幅減少を記録し、7兆円を割る6兆5,841億円となった。1985年以来、24年振りの6兆円台である。2010年は前年比2,920億円の減少で売上減は加速化を見せている。2013年は前年比増の6兆2,171億円と若干持ち直し、かろうじて6兆円台をキープしている。以上の背景には、宝飾品やブランド品など高額商品に対する消費者の節約志向やユニクロなど低価格の専門店の台頭による百貨店の顧客離れがある。
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