中国・アジアの工場進出情報

2014.4.1 Vol.26 No.6
産業アナライズ<自動車>
中国のアフターマーケット市場
5年後には世界最大へ

 中国のアフターマーケット市場が拡大してきた。その名のとおり、購入した自動車に取り付ける部品・用品の市場である。他人とは違ったクルマに乗りたい。クルマを自分の好みに合わせてドレスアップしたい。さらには、法規に認められた範囲で改造したい。そうした志向を持つ自動車オーナーが購入するアフターマーケット商品の市場規模は昨年、年間1兆5000億円ほどに達したと見られる。ある欧州系調査会社では、2020年にはこの規模が5倍になると予測している。近い将来、中国が世界最大のアフターマーケット市場になることは間違いないだろう。その背景には、おそらく瞬間風速で年間3000万台に達すると思われる自動車市場があり、過去に欧米日の自動車市場が歩んだ「嗜好の多様化」という道がある。「動けば何でもいい」との選択眼で00年ごろに始まった中国での自動車普及だが、15年を経ずしてアフターマーケットも含めた巨大市場に成長した。2020年までの道のりの中では、かつて世界各地の市場で起きた「多様化」現象が、同時多発で再現されることになるのだろう。
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