中国・アジアの工場進出情報

2013.6.1 Vol.25 No.10
クローズアップ
工業用ミシン大手、中国景気減速・生産基地移転で苦戦
東南アジアでの増産計画に対応/コスト削減で基盤強化急ぐ

 工業用ミシン大手3社の2012年度業績は、EU経済停滞や中国景気の減速、人件費高騰に伴う東南アジアへの縫製基地移転の動きなどを受け需要が落ち込み、軒並み減収減益となった。しかし昨年度下期当たりから衣料品在庫調整がひと段落したことによる買い換え需要、移管先での新工場建設に伴うミシンの直接需要が生まれつつあることから、2013年度は大幅な回復を見込んでいる。アジアを中心とした新興国の経済成長に伴う内需拡大で衣料品の需要は堅調に推移すると見込まれており、アパレル各社も増産に積極的だ。また中国生産拠点のアジア移管に伴う需要に加え、今後は中国においても高機能・高付加価値製品ニーズが高まるだろう。工業用ミシンについても高機能化やコスト削減による低価格化といった顧客ニーズに対応可能な生産・販売体制が求められる。
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