中国・アジアの工場進出情報

2013.1.1・15 Vol.25 No.1
FOCUS
<中国>緩やかながら景気回復の兆し
日中関係改善・新体制始動に期待/長期的成長ドライブは健在

 中国の経済状況は欧州の債務危機に端を発した海外経済の減速、人件費高騰や競争力低下による輸出の鈍化などにより、2012年は7.7%の成長率となる見通しだ。2011年と比べると1.6ポイント下落したとはいえ、政府目標値7.5%を上回っている。2012年11月の貿易統計によると、輸出は前年同月比3.2%減と下落幅が拡大し依然外需が厳しい状況が続いていることが示された。一方工業生産は鉄鋼を中心とした素材関連が持ち直し、前年同月比10%増と8カ月ぶりに2ケタ増となった。軽工業関連でも堅調に推移したことから、内需や生産面での持ち直しの兆しが見え始めている。インフラ投資の活性化に伴い生産・在庫調整圧力も緩和方向に向かっており、生産も上向き始めた。回復力はまだ弱く2014年までは経済調整が続くと見込まれるが、世界経済をけん引する底力は残っている。一方、対日関係では反日デモなどの影響が一時的にあったとはいえ、経済活動とは切り離して考えるべきだろう。習近平総書記による新たな執行部の始動に加え、日本でも政権交代による日中関係の改善に期待が寄せられている。
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