中国・アジアの工場進出情報

2012.10.15 Vol.24 No.18
ビジネスレポート
「チャイナプラスワン」などからフィリピン投資が急増

 日系製造業の新規進出が無い時代が続いていたフィリピンが昨年から急変、「チャイナプラスワン」「タイプラスワン」の国として日系企業のフィリピン初投資が急増傾向にある。フィリピンで操業しているエプソン、テルモなど日系製造業が投資環境に満足して工場を拡張するケースは多かったが、新規企業による投資が無かった。しかし昨年からアジアでも各地に進出しているキヤノンやブラザー工業、ライオン、村田製作所などがフィリピンに初進出を相次ぎ実現させている。フィリピンへの海外直接投資(FDI)で日本企業が全体の3割以上を占めているが、フィリピン貿易産業省(DTI)ではさらに日本企業の誘致に力を注ぐ方針。DTIのパンリリオ次官は中国で日本企業を狙う暴動が発生した直後の9月26日、マニラのマカティで開かれたフィリピン外国人特派員協会主催のフォーラムで、中国に工場を構える日系企業を選別してフィリピンへの進出を働きかけていることを明らかにした。東京の在日フィリピン大使館商務部でも近くDTIからの駐在者を現在の1人から2人体制にして日本企業の投資誘致にさらに力を注ぐ。同大使館商務官のフロイラン・ハミントアン氏は「情報を持つ日本の大手はフィリピンの投資環境を正しく評価しているが、フィリピンの良さが知られない日本の中小企業のために地方セミナー開催などを増やして誘致を図りたい」と言う。
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