中国・アジアの工場進出情報

2012.5.15 Vol.24 No.9
産業アナライズ<自動車>
「作れば売れる」という幻想
中国ローカルブランド車は失速か/その4

 さきごろ開催されたオートチャイナ2012(北京モーターショー)は、前回までとは少々趣が違っていた。実現不可能だが「客寄せ」にはなる派手なショーモデル(いわゆるコンセプトカー=概念車)はほとんど出品されなかった。中国国営系も非国営系も、近い将来のデザインの方向性を見せるデザインスタディ・モデルと、すでに市販が予定されているニューモデルの出品がほとんどだった。「何でもあり」から「なすべきことをする」への転換と見ていいだろう。顧客の目も肥えてきたから、こけおどしでは支持を得られない。中国がWTOに加盟した01年以降、国内の自動車市場は急成長し、自動車は「つくれば売れる」商品になった。商品は玉石混淆であり、「玉」は外資モデルで「石」はローカルブランド・モデルである。安かろう悪かろうの商品にも需要があり、地域ごとに小規模自動車メーカーが事業を成り立たせることができている。しかし、この安泰は崩れかかっている。中国政府が業界再編を促していることとは関係なく、商品のレベルによって自然淘汰は起きるだろう。
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