中国・アジアの工場進出情報

2011.11.1 Vol.23 No.19
ビジネスレポート
日本の中小製造業のタイ進出へのアドバイス 
タイの大手精密部品メーカー・CCS取締役一迫守氏に聞く

 一迫守(いちはざま・まもる)氏は、バンコク郊外のノンタブリ県にあるタイのローカルの大手精密部品メーカーであるCCSの取締役。1997年7月に同社に入社した一迫氏だがその数日後にタイでアジア金融危機が発生したが、この危機は今日まで続く日系大手企業のタイでの現地調達強化に向けた動きのきっかけにもなった。従来は輸入に頼っていた金型などもタイで本格的に生産が始まったなど、タイの金融危機後の国内の部品産業育成の動きに乗ったCCSはその後10年間に10倍の驚異的成長を遂げたが、一迫氏の日本企業の顧客を増やす努力も大きく寄与した。2011年、一迫氏はJETRO(日本貿易振興機構)バンコクセンターで機械・部品分野では初の中小企業海外展開支援コーディネーターを受託することになり、今月(10月)はJETROが日本各地で開催した講演会の講師としてタイのモノづくりの実情を紹介して歩いた。一迫氏は千葉県習志野市出身で、高校時代に航空機に関心を持ち、鹿児島の九州学院大学(現第一工業大学)工学部に入学し航空工学を専攻したが、主任教授の「命令」でミネベアに1984年に入社。入社して半年後からタイに駐在することになり、バンコク郊外のミネベア・グループ企業であるペルメックタイの工場立ち上げに関わった。1991年にミネベアを辞めて東京でトイレタリー関係の仕事をしていたが、ミネベア時代、タイでベアリング工場の生産技術担当中に工場で使う設備や溶接などの下請けとして指導していたタイのローカル企業であるCCSのオーナー社長自身によるスカウトで入社している。
全文(PDFファイル)全文(HTMLファイル:図表含まず)

全文閲覧はAMR購読者限定のサービスです >>> まずはAMR無料サンプルを
掲載の記事・写真・図表などの無断転載を禁止します。著作権は鰹d化学工業通信社に帰属します。
(C)The Heavy & Chemical Industries News Agency, all rights reserved