中国・アジアの工場進出情報

2011.5.15 Vol.23 No.9
産業アナライズ<自動車>
中国自動車メーカーの独立度測定・2
デザイン力と技術ビジョン

 東日本大震災の影響は意外なところで発生した。長安汽車が今回の第14回オート上海(上海モーターショー=以下AS)に出品したショーモデル(コンセプトカー)の製作は日本のスタジオが担当していた。被災地に位置するスタジオではなかったが『一品もの手仕上げ』のショーモデル製作は中断を余儀なくされ、納品はギリギリだったという。中国のある工作機械メーカーの経営者は「震災の影響で入って来ない設備用資材がある」と言い、私と同じ羽田行きの便に乗り込んだ。震災の影響は日本メーカーの中国工場だけではない。自動車産業が独立途上にある中国はいろいろな部分で海外に頼っており、日本も重要なパートナーなのである。しかし、資金力とバイタリティは彼らの武器。各社それぞれに自立への道を歩もうとしている。「東北地方の優秀な部品メーカーをスタッフごと買い取る用意はある」「いずれ国内で生産設備のすべてを調達できるようになる」と私に語った。希望的観測ではあるが、鼻息は荒い。自動車生産の手法をモノにした中国は、EV(電気自動車)からスポーツカーまで、製品ラインナップを拡大しようとしている。
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