中国・アジアの工場進出情報

2010.9.1 Vol.22 No.15
産業アナライズ<自動車>
始まった中国車「変速機」争奪戦
日本勢はどこまで食い込めるか

 中国で販売されている乗用車の多くは、昔ながらの手動変速機(MT=マニュアル・トランスミッション)を積んでいる。多くのドライバーがMTをあつかえる点が日本とは違い、市場の形態としては欧州に似ている。現在の日本市場では自動変速機(AT=オートマチック・トランスミッション)および自動無段変速機(CVT=コンティニュアスリー・バリアブル・トランスミッション)の合計が98%に達しており世界でもっとも自動変速機が浸透している。AT発祥の地である米国でさえ、スポーティモデルではMTが一定の比率を占めている。果たして中国はどうなるだろうか。動力伝達効率の良いMTをベースに、そのクラッチ操作だけを自動化したシステムが普及するのか、あるいは日本のような自動変速機天国になるのか。日欧の変速機メーカーおよび自動車メーカーが中国への変速機売り込みに本腰を入れ始めたほか、欧州のエンジニアリング会社はエンジンと変速機をセットにした設計委託を受けている。日本が「中国に近い」という地の利を活かせるかどうかは微妙である。
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