中国・アジアの工場進出情報

2010.2.15 Vol.22 No.3
産業アナライズ<化学>
三菱化学のテレフタル酸事業戦略が加速
シンガポールに本社機能/印に最新鋭プラント

 三菱化学はテレフタル酸(ポリエステル原料)事業のグローバル化を加速する。昨年、事業本社機能をシンガポール子会社へ移管したのに続き、今年6月までに技術本部機能も最新鋭PTA(高純度テレフタル酸)プラントの稼働を控えるインド子会社へ移す。予定通り2010年中に国内のQTA(一段酸化法による低コストグレードのテレフタル酸)および原料PX(パラキシレン)プラントを停止すれば、事業の軸足をアジア新興市場に移すため取り組んできた一連の事業構造改革は一段落。2007年以降、中国での増産ラッシュや世界同時不況でテレフタル酸事業は深刻な打撃を受けたが、ここにきて反転攻勢の準備が整った。PTAのアジア需要も、ポリエステル繊維向けを中心に足元好調に推移している。同社は今後、世界最高水準のプロセス競争力を生かしたライセンス供与や、海外メーカーとの連携といった戦略も柔軟に織り交ぜ、成長著しい新興市場で一層のプレゼンス拡大を図る。
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