中国・アジアの工場進出情報

2009.6.1 Vol.21 No.10
中国ビジネス講座
シリーズ 変化を見せる中国の労働政策と雇用環境
第6部 西部地域の経済発展センターを目指す「重慶モデル」

 世界的な金融危機の影響を受け、中国の経済成長が08年の9.1%から09年第一四半期(1−3月)の6.1%へと減速しているが、重慶市は依然として高い経済成長を保っている。2009年第一四半期に、重慶のGDPが1,032.2億元(1元=15円)に達し、前年同期比、9%増加し、中国のGDP(6.1%)より2.9ポイント高くなっている。そして09年に重慶は中国全体の8%を上回る12%の経済成長を目指している。重慶市はなぜこれほど高い成長を維持することができ、またなにを根拠に09年に全国の平均値を上回る12%という高い経済成長計画値を打ち出しているのか、今年に入って中国の新聞で「重慶モデル」という用語を使い始めた。「重慶モデル」はいったいどのような特色をもつモデルだろうか、これらの疑問をもって私は今年の春休みを利用し、重慶市を訪問した。
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